まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

嫌われる勇気と捨てる勇気


今、話題のベストセラー本。まだ読んだことはない。

今のわたしにどちらも必要な本。でも、きっと書いてあることはいままで数多く読んだ本と同じ。結局は、じぶんが決めて実行するかどうかしかない。

今日、職場の上司に誘われて、ある取引先の提案を受けた。彼らと会うのは二度目。一度目は、もう半年以上前になるだろうか。しかし、提案内容を聞いただけで「あ、あの人だな」と思い出す人。正確には、出会ってから心のどこかでずっと気になっていた。
「また会える」わたしの中でかすかな期待が生まれる。というのも、彼の話は真実味がある。面白い。説得力がある。風貌は茶髪、パーマ、私服、タブレットを机の上に置き、話を聞きながら操作する。礼儀を大切にする日本人からすると、決してすぐには受け入れられない出で立ち。もちろん、彼も日本人だ。

しかし、話し出すとそんなことも忘れてしまうくらい引き込まれる。わたしは気づいた。彼は仕事が楽しいのだ。その延長線上に今この瞬間があるんだろうな。うらやましい。どうすればこうなれるのだろう。柔軟な頭。現実味のある話。まさに今じぶんがそれを体験したかような気になる。

そうか。彼は大手企業を辞め、今の会社を立ち上げたらしい。捨てる勇気。例え誰かに嫌われようと、一人でも自分の考えに賛同してくれる人がいれば、まっすぐ突き進む。嫌われる勇気。

やはりそうだ。私が彼らのようになるためには、その二つが必要なのだ。