まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

第3話 ~みんな自分を守りたい~

私を攻撃する職場にも、理想や風潮がある。「みんな一緒」が職場の理想。それが私には合わなくなってきている。これは勝ち負けではない。大切にするものは何か、その違い。互いの意見を尊重しなければ前には進めない。そのためにはまず、私の気持ちを整理しなければいけない。怒りに任せていては、現実的な話はできない。

私はなぜくやしいのだろう。会議の場で先輩だけをを非難し、遠回しに私に気づかせようとする雰囲気。誰もが皆そう思っているんだと顔の見えない意見を押し付ける集団行動。責めているわけではないとあくまで正義を主張する態度。誰もその意見に責任を持たず、私は誰に対して怒ればいいのかわからなかった。しかし確実に「あなたが悪い」雰囲気を沈黙の中に漂わせ、私は約3時間それにぐるっと取り囲まれていたのだった。

一人一人に聞きたい。あなたはどう思ってるんですか、と。私ではなく先輩を責めているのなら、私のいない場所で話して下さい。周りがそう言っているのなら、ぜひ本人の口から聞かせて下さい。責めてないのなら、何を改善するための会議なんですか。なんとなく気になるから、なんとなく目立っているから。そんな理由で会社全体の問題を一部の人間に押し付けないで欲しい。原因は私だと決め付けておきながら、矛先を直接こちらに向けない。結局、みんな自分を守りたいだけではないか。その責任のない態度、それを生み出す職場の雰囲気に私はいらだっているのだ。