まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

日本のおじさん。

ちきりんさんがツイッターで、日本では「日本のおじさんであること」がもっとも権力のあることだとつぶやいた。ほんまやなー。おじさんってだけで、それなりの人なんかなーって見られる。長年働いた会社なら、それなりのポジションに付ける。意見もなんとなく受け入れられる。なんでなんやろ。

事務なら女性。女性はすぐ辞める。大事な書類のチェックは女性にはできない。そんなことを平気で言うおじさんがトップ。そして、誰もそれに反論しない。こんな会社は少なくないだろう。

わたしも3ヶ月前、とてもくやしい思いをした。定時に帰るわたしは、後輩に仕事を押し付けているのだと。なんやそれー!と一晩中、涙が止まらなかった。

一歩外に出れば、そんなのダメだ、おかしいと言う人は多い。きっと日本のおじさんも、外ではそう言うだろう。しかし、現実は違う。たった一人の不満は、あまりにも小さく、届かない。同世代の友人たちも、同じような経験をしたと口々に言う。しかし、彼女たちも重い口を開く感じ。決して自ら言い出すことはない。そんなこと言っても…。どうせ…。不満を口に出すのはみっともない。負けた気がする。そんな気持ちだろう。よくわかる。

しかし。

先にも言ったように、一歩外に出れば状況は変わる。たった一人の意見でも、口に出せば同じ思いを共有する人がでてくるに違いない。それが世論となり、社会を変える。これまでの歴史がそうだったように。今は、変化の途中。誰かの革命を待つより、心に感じる違和感を押さえ込まずに外に出そう。今は空を測るように、途方もないかもしれない。でも、そんな私を見ている人が必ずいる。
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