コンスタント笑顔の夫にインスタント笑顔を強要された話。
なんかダジャレみたいになったけど。
3月まで忙しいわたしは土日も仕事。
次の休みは水曜日。
朝に弱い夫が横でガーガーいびきをかく中、もそもそ起きて、会社であれやこれや言われて、帰りたい時間に帰れなくて、やっと帰れるからいざ帰るよ、てラインしたら、まだ実家にいるって言われて、なにくそー!って思いながら、おべんとぶら下げて帰った。
いら立ちがおさまらなくて、夫を待たずにおふろに入ってスッキリしてやる!とバスルームのドアを閉めた瞬間、帰ってきた。
ドア越しに「ごめんねー」「スマホ教室で疲れたよー」「おみやげいっぱいもらってきたからさー」と言う。
うん、わかった。
ありがとう。
そしてリビングに行ったかと思いきや5分後に戻ってきて「ゆっくり入っていいからねー」と優しい声。あなたはどれだけおおらかなのですか。
義理のお母さんがスマホを新しくしてラインが使えなくなったというので、車で1時間もかけて実家に行き、途中で自分のスーツとわたしの冬物コートをクリーニングに出し、夜は洗濯、アイロン、食洗機のセットをしてくれた。
こんなにいい人の前で、わたしは休みの日に家で待っていてくれなかったことにまだふてくされている。
キッチンに立つ彼がリビングでテレビをにらんでいるわたしに「笑ってー」と言ってきた。
一瞬、だまって「ガハハハ!ガハハハ!」と口を大きく開けてテレビの方を向いたまま大声を出した。そのあと「気合いだ!気合いだ!のおじさんのマネだよ」と彼を見たら、いつもの笑顔で「それいいね」。
そういえば、おもしろいから笑うのではなく、笑うからおもしろいのだ、と聞いたことがあるな。
成城石井のおべんとうをおいしい、おいしいと、わたしの手料理と同じくらいうれしそうに食べるコンスタント笑顔のあなたのそばにいれば、インスタント笑顔にもすぐなれる。
これが幸せか。