笑顔がウリの先生に笑顔をウリ続けたら。
「あめあめ、ふれふれ、かあさん……」
左手に10.5キロの娘、右手には傘を持って保育園に向かっていると、向こう側から人がフェンスを乗り越えようとしてきた。保育園の先生だった。
笑顔がウリなはずの先生たちの中でウリが見えない先生で、この人に娘を預けるのはちょっと、と気になっていた。
朝も夕もウリのない先生。夫にもそんな人がいるんだよ、と悪口ぎみで言っていた。「仕事がつまらないんだろ」と返ってきて、新米なのかな、そんな人に娘はどんな対応を受けているんだろうとますます気になるのに任せるしかない立場で何も言えない。
だけど、何かしたくて娘のオムツに書く名前といっしょにニコちゃんマークを入れて、こちらもウリを全面的に出す作戦を細かく実行していた。
娘は毎朝泣いた。最初は泣くものだよ、だんだんわかってきたんだね、そう言われても辛かった。泣かないように、泣かないように、毎日念じたけれど届かなかった。
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笑顔がウリの保育園の先生に笑顔をウリ続けたら。 - ALWAYS, LIFE IS A STORY