まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

2020→2021

1週間後には地球の空気を肺に出し入れしているはずのわが子と二人、病室にいる。

フシギナ感覚。

私は踊り出したくなるような曲が好きなはずなのに、ピアノ伴奏をバックミュージックに、これを書いている。

フシギナ感覚。

今年一番の感謝は、今、ここまでかと思えるほど落ち着いた感覚になれたこと。いつもの年越しを夫と娘と過ごせないことに不運を感じつつ、昨日病室に入ったが、翌日の大晦日の今、真逆の幸運を感じている。

二人目の赤ちゃんができたこと、家族やお金、家があることの当たり前じゃない幸せをあらかた手帳に書き出したところで、一人でいられるこの時間が、物書きとして、いや人には一番大事なんじゃないかとじんわり思えている。

なんだかフワフワしている。

フシギナ感覚。

人はないものねだりが好きだなぁとよく思う。でも、もうそれは2020年に置いていく。いつだって「自分一人だけの静寂な時間」。私が神にねだりたいのは、それだけ。

心理学や占いが好きなのは、自分に戻るための考え方を探していたからだったのか。新年になればまた、おみくじ、運勢がより一層気になるが、それはそれとして、来年はこの今の感覚、「中心」がブレない私でいたい。



↑今年2020年の抱負、叶いました[emoji:B68]