まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

もらったものは、じぶんじゃない。つくったものが、じぶんになる。

なにげなくTEDツイートをみていた。ふと、ある画面にゆびがとまった。

sorry sorry sorry sorry sorry sorry 
sorry sorry sorry sorry sorry 
手書きのsorryがびっしりつまったもの

クリックから16分経過。観客はスタンディングオベーション。わたしも同じ気持ちだった。壇上には首の骨を折り、半身不随になったとは到底思えない男性が聴衆に頭を下げている。その背中は、賛美を期待してはいない。事故を境に変わった体。変わりたくない心。その葛藤を知ってほしかっただけ。彼は最後に言った。

僕は加害者にただ、謝ってほしかった。でも、彼に会って彼は決して謝らないとわかった。そこで、こう思った。自分にはどうすることもできない災難に見舞われたとき、それにどう対処するか。ほんとうのじぶんはそこに現れる。

あいつがこうしなければ。こんな環境にいなければ。もっと能力があったら。現状のダメ出しならいくらでもできる。しかし、そこに成長はない。明るい未来もない。あるのは、ダメ出しが大好きな仲間とその場しのぎの会話だけ。まいにち、その繰り返し。そして、歳をとって死ぬ。

そんな人生はまっぴら。立ち向かおう。目の前の状況に「わたしなら」どうする?「わたしなら」どうしたい?「わたしだから」・・・

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