まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

あなたの書くものは〇〇が足りません! ライティング講座でダメだしされまくった結果……。

はずかしながら自分の書くものは、それなりに「いい」と思っていました。

 

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プロの先生にほめられたこともあるし、ちょっと投稿したものが入賞したり、ブログだって読みやすいと言われたよ。だから、ちょっとスキルアップのためにライティング講座に入ってみただけなのに。

 

 

あなたの書くものは、圧倒的に〇〇が足りません!!!

 

サービスが足りないそうです。

 

最初からこっぴどく言われ続けています。サービスとはつまり、相手の読みやすさ、おもしろさを考えること。読みものは、めんどくさい。その前提がわかっていないと、「書いたぞ、ほら読めよ」的なスタンスになる。そんな人の文章、誰も読みたくない。っていうか、そんな人キライ。

 

まさかそうくるとは。読んでもらいたくて書いているのだから、必然的に相手を考えている、と思っているだけだった。わたしはこんなにすばらしい! もっと認めて! もっとほめて! そんな恥ずかしい気持ちは隠しているつもりでも隠しきれてなく、相手のことなんて、これっぽっちも考えていませんでした。ただただ、自分を見て欲しいだけのつまらない文章。

 

 

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サービスってなによ???

 

たしかにタイトルからして「アラサー女子のシンデレラストーリー」とか「私は神」とか自分をアゲにアゲているものばかり。自慢していないつもりはなかったけれど、ぜんぶほんとの話なんだから、いいでしょ! わたしが体験したすばらしいことを教えてあげてるのよ! これがサービスでなくてなんだ? と言わんばかりに勢いよくタイピングしていました。

 

それなのに、返ってくるコメントはサービスがない。読者のことを考えて。自慢したいならまず自分を下げて。ムカつくーーー。なんでよ、なんでわからないの、わたしの書くものはそれなりに読めるはずよ、だってそう言われてきたもん。わからないアナタがわからない。

 

怒り狂っているうちに書くのがイヤになりました。もしかしてわたし、書くことに向いてない? とまで思うようになりました。サービス……サービス……サービス……。夢にまで出てきたような……。

 

 

共感? これがサービス?

 

悔しさにまかせて書き続けていたところ、やっとOKしてもらえました。

フェイスブックなんて死んでしまえ。 - 天狼院書店

これまでとはちがい、心の闇を思い切ってぶちまけてみました。ほんとの気持ちです。でもこわくて書けなかった。だからキレイな気持ちばかり書いて、わたしはこんなにキレイな心の持ち主です! ってアピールしていた。だけど、そんなキラキラネタが尽きた、というか書けなくなった。どうせ自慢だと思われる、っていうか自慢だし。それならいっそ、こんなものでも書いてみるかと。

 

わりとスラスラと書けました。いつも思っていることだったから。キレイに書き換えたい気持ちを抑え、えいっ! と投稿しました。

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それから3日間、いつ見てもらえるのかソワソワしているのに、でも期待しないでおこうとヨユーのフリをしながら過ごしました。今朝、サイトをのぞいてみると「おもしろかったです。共感してもらえそうなネタですね」と返信がきていた。やった、ついにきた。つまり……サービスって共感ってこと? 

 

 

あなたの気持ちを言葉にできたら……それがサービス。

 

もしかして。サービスって気持ちをうまく言葉にすることかもしれない。フェイスブックなんて死んでしまえ。 - 天狼院書店は、すくなからず同じ気持ちの人がいるはず。だから返信コメントに「共感してもらえそうですね」と書いてあった。だけど、こんな気持ちを言葉にするのは勇気がいる。わたしだって10年くらい隠していた。

 

それをスルッと(スルッとは書けないけれど)言葉にして読んだら、なんかラクになる。自分と同じ人もいる、と思えるってうれしいから。サービスってなんだよ! とぐるぐるしていた頭の回線がほどけた感じ。

 

そうそう、そうだよね。って言ってもらえる文章は、言葉にできない気持ちを言葉にして共感してもらえるモノ。カギかけてた心の悪でさえも。なんだかすっきりしました。怖かったけど書いてよかった。フェイスブックなんて死んでしまえ。 - 天狼院書店

 

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