まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

救ってくれた人をPRできる

2歳の次女は、
先天性水頭症をもって生まれてきました。

生まれてから1年間はママ友との交流も避け、外にでない生活が続きました。

気持ちを切り替え、次女を受け入れてくれる施設はないかと市役所に相談しました。

最初はむずかしいと断られましたが、
希望を伝え続けたところ、

「森中さんの希望にあうところはひとつだけ」と言われ、見学にいきました。

同年代の子どもたちが、次女に近づいてきてくれておもちゃを渡してくれました。歌を歌い、絵本を読み聞かせてもらう。

フツーのことなのに、これまで一度もしたことがなかった。

子どもたちとはじめて触れ合う次女をみて、涙がほおに流れました。

見学後に説明があり、どんな思いで運営しているのか話を聞きました。通えたらいいのにな、と思いながら、まずは私の状況を伝えました。

会社に復帰したいけれど、来社できないなら難しいと言われている。どうしたらいいかわからない。

すると笑顔だった施設長さんの顔つきが真剣になり、市役所の方に向き直り、「役所の方の前であえて言いますが」と障がい児を持つ母の社会復帰が叶わない現状を訴えてくれました。さらに「春から通えるつもりで準備してください」と言われました。

見学だけと聞いていたので驚きました。

その日から1年が経ちました。

次女はメキメキ成長し、施設の中で最年少にもかかわらず、丑年(うしどし)にぴったりの様子でいつも落ち着いているそうです。体も気持ちも成長が見られ、本当に感謝しかありません。

昨日、定期面談があり施設長さんにお礼を伝えました。

「おかあさん、仕事は?」と聞いてもらえたので、PR代行で社会的認知を高めるお手伝いをしていきたいと伝えました。

「そんな人を探してた」と。

なんとまぁ。ありがたい話。

私の仕事はPR、プロフィールライティング、canvaデザイン。

どれも「あなたのいいところを世の中に伝えていく」仕事。

私を救ってくれた人に頼ってもらえてすごくうれしい。

わたし、がんばる!