まいにちワンダーランド

~過去をはき出し光に変える毒出しエッセイ~森中あみ

子どもたちには直接言わない。 私が理想の通りに生きるだけ。

長女の運動会がおわった。

幼稚園さいごだった。

今年は次女を療育園に預けて参加できた。

去年は次女を連れて、おととしは次女はまだいなかった。

次女は障害をもっている。

まだ首も座らないし、歩けないし。

運動会なんてって気持ちがある。

だからかな、他の子どもたちを今年はすごく応援した。

立ったり、走ったりが当たり前の世界に住んでいたときは、自分の娘以外にあんまり興味がなかった(ごめんなさい)

立ったり、走ったり、喜んだり、悲しんだりできるって、いいな。

単純な気持ちと複雑な気持ちが混ざって、応援しながらもときに次女はどう過ごしているかなと思っている私がいた。

長女を見ているときは、まっすぐにストレートに長女。

だけど、他の子どもの先にわたしは次女の未来を見たくて、今年はみんなに小さく、でも心強く拍手を送った。

次女の人生が、意志をもって実りあるものになりますように。

子どもたちが意志をもって力強く歩くことが私の願い。

それは直接言わない。

私がその理想の通りに生きるだけ。